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イベント中だとネタバレになってしまったことですが、終了したので気兼ねなく紹介できるというものです。
ということで、FGOの期間限定イベント「ぐだぐだ帝都聖杯奇譚」で登場した奄美少将について、見ていきましょう。
奄美少将とは何者か
イベントストーリー中、何だか意味ありげにちょこちょこ出てきた奄美少将。
何者なんだろうと思って調べてみましたが、実在した人物ではなさそうです。
ストーリーを進めていくと、奄美少将の正体は南光坊天海だということが判明しますが、語呂合わせらしいんですよね。
奄美は「あまみ」と読むわけですが、「天海」も訓読みすると「あまみ」と読めます。
本来は「てんかい」なんですが、そのままだとさすがに分かりやすいので訓読みにしてから当て字にしたんでしょう。
多分。
最初は少将なんてついているので、明治から昭和のどこかの時代にいた軍人さんかと思っていました。
日本軍について、そこまで詳しく知っているわけでもありませんので……。
FGOではマイナーな偉人さんも出てきますが、それでも調べれば割りとすぐにどんな人だったのか分かる人ばかりです、今のところ。
さらには、既に色々な人が「こういうことだろう」としていたので、私も納得したのでした。
FGOは今まで知らなかった歴史、神話に触れる良いきっかけ作りになっていたので、ちょっと残念でしたが。
南光坊天海って何者よ?
奄美少将については、どうやら語呂合わせで名前を作っただけらしい、と分かりましたが、では天海はというとこちらは実在しましたし、戦国時代から江戸初期にかけての歴史に興味があれば聞いたことがない人もそうそういないだろう、というくらい有名な人です。
漫画の「あずみ」にも登場していましたね。
あちらでは何だか人のいいおじいさんというか、お坊さんでした。
あと「バジリスク」にも登場していました。
こちらは、徳川家の世継ぎ問題を忍びの者達に代わりに戦わせて決めよう、忍びなんてどうせ使い捨てだから、みたいな結構ひどいことを言ってました。
FGOでは、正体が光秀ということで最終的にはラスボス的なポジションに。
それについては後ほどまた説明しますが、とりあえずは天海ってどんな人なのよ、ということについて。
天海は天台宗の僧で、大僧正という役職がついています。
大僧正というのは、日本全国のお坊さん、尼さんを統括する立場ですね。
天台宗のお坊さんのトップ、みたいな感じです。
天海の生まれについては色々な説があり、足利家の落とし子という説や今の東北辺りである陸奥の生まれだという説など様々です。
生まれた年についても、確定していませんが1536年ではないかとされています。
ちなみに、亡くなった年は1643年。
計算するとびっくりですが、平均寿命が30歳とか40歳くらいとされていた当時に107歳くらいまで生きていたわけです。
107歳なんて、平均寿命が80歳前後の今でさえかなりの長生きなのに、すごいですよね。
まあ、当時は乳幼児の死亡率がかなり高いので、平均寿命も引き下げられていたでしょうが。
天海は家康の側近としてよく知られています。
と言っても、若い頃からというわけではなく、関ヶ原前後くらいからのようです。
それでも天海は長生きですから、そこから40年くらいは徳川家に仕えていたことになります。
家康から家光まで、3代にわたって仕え続けました。
家康が亡くなった後、戒名的な名前を考える時に金地院崇伝という他のお坊さんや家康の家臣だった本多正純たちと争うなど、「あずみ」の人のいいおじいさんというイメージとはちょっと違うエピソードも残っています。
何となく、「あずみ」の天海さんはそういう争いはしなさそうなイメージがあります。
他の天海さんの関わったことについて、簡単にまとめてみましょう。
こんなところでしょうか。
お坊さんですが、結構色々なことに関係していて、江戸幕府の体制づくりにも寄与していると言えそうです。
何故、天海が光秀なのか?
それでは、どうして天海が光秀なのか、ということについて。
前項で、天海の生まれについては色々な説があると言いましたが、実は天海は光秀が姿と名を変えたのだという説もあるのです。
今回のイベントで、「オッス、オラ天海!」と言っていた奄美少将が、実は明智光秀だったのはその説から来ているのでしょう。
そもそも、どうして光秀と天海が同一人物だと言われるのかについては、天海のお墓がある日光に「明智平」という場所があるから、ということが根拠にされていることが多いようです。
言い出したのは明治時代の作家さんだそうで、どうなんでしょうね。
実は光秀が死んでいなかったということについては、色々な根拠が示されていますが反論も他から示されているものも多いです。
ただ、天海の正体がはっきりしないのも事実なので、「実は天海は光秀だったのかも……」と思って見てみると楽しいかもしれません。
「そんなことあるわけない。でも、もしかして?」
そんな風に思って歴史の異説を考えてみるのは、面白いと思うのです。
そう考えて調べていた人が、新しい真実を見つけることもあるかもしれませんから。
こういうのは、とてもワクワクします。
またこういうイベントがあると、主に私がとても楽しいです。
ということで、新たなFGOのイベントに期待する私なのでした。
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