月夜のひまつぶし

【ゲーム・オブ・スローンズ】登場人物解説−ラニスター家−

この記事を読むのに必要な時間は約 18 分です。

ゲーム・オブ・スローンズのラニスター家について、紹介します。
スターク家と並んで、メインとなっている人達ですね。
ネタバレは極力避けますが、存在自体がネタバレのような人もいます。
気になる方はご注意ください。
ネタバレ込みの説明は折りたたんでいますので、平気な方だけご覧ください。

ラニスター家について

紋章 紅地に黄金の獅子
標語 聴け、我が咆哮を!
領地 ウェスターランド(西部)
本拠地 キャスタリーロック
当主 タイウィン・ラニスター
信仰 七神正教

ラニスター家は、その領地にいくつもの金鉱を持っているためにとても裕福な家です。
ウェスタロスで最も裕福であり、タイウィンの苛烈な性格もあって恐れられてもいます。
標語については、本来は上記の通り「聴け、我が咆哮を!」なんですが、「ラニスターは常に借りを返す」の方が有名になってしまいました。
これは、タイウィンの父が投資で失敗し、ラニスター家が衰退していた時の事件が大きな原因です。
ラニスターの歌と言われる「キャスタミアの雨」にもそのことが出てきます。
ラニスターの臣下であり、ラニスターに次いで裕福であったレイン家が反乱を起こしました。
その時、タイウィンが兵を率いてレイン家を根絶やしにしたのです。
このことから、「ラニスターは常に借りを返す」には恐ろしい響きも含まれるようになりました。
そして、タイウィンが力を示し、ラニスター家を再興して今の地位を築き上げたのです。
レイン家の件は、ドラマではあまり触れられていません。

ゲーム・オブ・スローンズでメインとなっているキャラが何人かいます。
具体的には、サーセイジェイミーティリオンあたり。


レイン家のことはそんなに出てきませんが、「キャスタミアの雨」は何度かエンディングで流れています。
ロブがフレイ家で殺された時、その直前に祝宴ムードで明るい曲ばかり流れていたのに、急にしんみりした曲に変わったのを覚えているでしょうか。
あの曲が「キャスタミアの雨」です。
キャトリンは、あの曲が流れた時に表情が変わっていますので、何か察していたのかもしれません。
また、ジョフリーとマージェリーの婚儀の席でも歌われていました。
ジョフリーが退屈だからと演奏を止めてしまった歌です。
ちなみに、ロブが心臓を刺されますが、あれはジェイミーがハレンの巨城で言っていた「ラニスターの挨拶」だったようです。
ラニスターが借りを返す時、血の雨が降ると言えなくもないですね。
敵には回したくない人達です……。

タイウィン・ラニスター

当主であり、サーセイ、ジェイミー、ティリオンの父。
妻のジョアンナはティリオンの出産の際に亡くなっています。
そのことが原因で、ずっとティリオンに冷たく当たっているようです。
厳しく、ラニスター家の名誉、存続を重んじる性格です。
ジェイミーが狂王エイリスによって王の盾に任じられた時、ラニスター家の長男を奪われた形となりました。
このことに抗議して、王の手を辞しています。
賢く、冷静でとても優秀です。


ジョフリーが毒殺された時、ティリオンが疑われました。
その時、かばうこともなくそのまま裁判にかけて処刑しようとします。
ジェイミーが嘆願してようやく情けをかけますが、どこまでもティリオンが憎かった様子。
それだけ妻を愛していたということなのでしょうが、今の姿からは想像しにくいです。
それくらい、冷徹な人間のように見えます。
結局、愛していたシェイを寝取られ、彼女と共謀して自分を陥れたことを恨んだティリオンに殺されました。
ロバート亡き後、サーセイを止められるかもしれない唯一の人だったんですが……。

サーセイ・ラニスター

ロバートと結婚し、バラシオン家の人になっているんですが、彼女はずっとラニスターである気がするので、こちらで。
タイウィンの娘、長女でありジェイミーの双子の姉です。
ティリオンをあまり良く思っていない感じですね。
権力を持ってはいけないタイプの女性ではないかと思います。
その地位を使って割りとやりたい放題です。

キングズランディングでの中心人物と言えるでしょう。
3人の子供達のことは意外にも、とても愛している様子。


ジェイミーと近親相姦して生まれた3人の子供を、ロバートの子として後継者にしているという、凄まじい悪女です。
ジェイミーがロブのところで捕虜になっている間、ランセルと関係を持っていました。
ランセルはジェイミーに似ているという設定なので、ジェイミーの代わりだったのかもしれません。
子供の頃、魔女に言われた予言通りになっていく自分の人生について、色々と思うところはあるようです。七神正教に兵力を持つことを許したのは、マージェリー憎しからでしょうが、結果として自分も窮地に追い込まれるあたりが甘いです。
街中を裸で歩かされた後、きっちり仕返しをしていますが、そのせいでトメンが自殺して嘆いていました。
それでも、トメンの気持ちをくんだのか、マージェリーが爆死したであろう聖堂のあった場所にトメンの灰を撒くよう命じていましたね。
何にしても無茶苦茶しすぎです。
子供たちがいなくなり、ロバートの弟達も死んでいるのでついに自分が女王に。
今後が怖いです。

ジェイミー・ラニスター

タイウィンの息子、長男でサーセイの双子の弟です。
剣の達人であり、王の盾でもあります。
しかし、自らを王の盾に任じて守るべき王でもあった狂王エイリスを背後から斬り殺したことで、「キングスレイヤー」という不名誉な二つ名で呼ばれています。
イケメンですが、ちょっと嫌な奴といった印象。
ただ、父親、姉から疎まれているティリオンのことをとても大事に思い、ティリオンにとって唯一とも言えるまともな家族でもあります。
ティリオンを出産して亡くなった母ですが、ジェイミーだけはそれがティリオンのせいではない、ときちんと理解しているのです。


初期はサーセイとの情事を見てしまったブランを容赦なく突き落とすなど、冷酷な一面も強くありました。
しかし、ブライエニーと出会い、片手を失ってからは少しずつ善人になってきています。
それにしても、サーセイがランセルとも関係を持っていたことには、いつ気付くんでしょうか。ジョフリー暗殺の犯人として捕まったティリオンのことを助けようと、タイウィンと交渉するなど尽力しました。
ですが、ティリオンがタイウィンを殺した今となっては、ジェイミーがティリオンをどこまでかばうかは分かりません。
いずれ、ティリオンはデナーリスと共にウェスタロスを攻めるでしょう。
その時、ジェイミーはどうするのか、気になるところです。

ティリオン・ラニスター

タイウィンの息子、次男でサーセイ、ジェイミーの弟です。
ティリオンを産んで母が亡くなっています。
小人症のため、子供の頃から色々と苦労してきたようです。
そのせいか、弱者には優しいです。
落とし子で苦労してきたジョン・スノウに対しても同様で、すぐに仲良くなりました。

タイウィンの政治手腕は、確実にティリオンに引き継がれている気がしますが、疎まれているので発揮する機会はなかなかありません。
ティリオン自身も、周囲から疎まれているせいで飲んだくれ、娼婦と遊びまくっています。
そんなティリオンですが、ゲーム・オブ・スローンズの登場人物の中では、なかなかに人気があるようですね。
演じている俳優さんはピーター・ディンクレイジで、映画「ピクセル」でエディを演じていました。


ティリオンはラニスターなのに本当に苦労人だと思います。
ブラン暗殺の黒幕と疑われてキャトリンに拉致されますし、決闘裁判ではジェイミーを呼ぶつもりが今すぐ行うと言われてその時は初対面だったブロンに命運を託すことになり、やっと愛し合える人が見つかったと思ったらヴァリスのお節介で信頼関係が壊れ、さらには父親に寝取られて共謀して自分を処刑台に送るような証言までされてしまいます。
やっとその能力をきちんと発揮できるようになったのは、ナロー・シーを越えてデナーリスの元で働き始めてから。
タイウィンの代理で王の手もやりましたが、せっかくの功績を誰も認めてくれませんでした。

ランセル・ラニスター

サーセイ、ジェイミー、ティリオンのいとこ。
タイウィンの弟、ケヴァンの長男です。
割りと影が薄いですが、ロバートにワインを注げ、と言われてあたふたしていた従者が彼。
若い頃のジェイミーに見た目が似ている、という設定になっています。


サーセイの命でロバートにワインを飲ませまくって酔わせ、狩り中の事故のきっかけを作りました。
その後、ジェイミーが捕虜になっている間のサーセイの愛人となっていましたが、ティリオンに脅されてスパイもしています。
しばらく見ないなと思っていたら、宗教にハマって再登場。
ランセルの証言によってサーセイが七神正教に捕まることになります。
最後は、街の地下通路でワイルドファイアに火がつくのを止めようとしますが、刺されていたので動けずに間に合いません。
あと少しだったんですが、惜しかったです……。
彼がワイルドファイアの爆発を止められていたら、マージェリー達もまだ生きていたでしょう。

ジョフリー・バラシオン

詳しくはバラシオン家のところで。
サーセイの息子、長男です。

トメン・バラシオン

こちらも詳しくはバラシオン家にて。
サーセイの息子、次男です。

ミアセラ・バラシオン

もちろん彼女についても、詳細はバラシオン家にて。
サーセイの娘、長女です。

その他のラニスター家関係者

ブロン

腕の立つ傭兵です。
ブロンについては、存在が割りとネタバレなので多くは語りません。
ネタバレが大丈夫な方だけ、以下でどうぞ。


ティリオンがブランの暗殺で疑われ、キャトリンに拉致されてアリン家まで連れてこられました。
その時、決闘による裁判で無実を証明しようとしたティリオンの代理で戦ったことで、ティリオンの信頼を得ました。
ティリオンは友人だと思っていましたが、ブロンの方は正直どうなんでしょう。
何事もお金が基準になっているブロンにとって、友人ではあったかもしれませんが、命をかけて助けようだとかそういう類の感情はなかったのではないでしょうか。
ティリオンの仲介で片手をなくしたジェイミーに剣の稽古をつけています。
ティリオンがウェスタロスを出てからは、ジェイミーと動いていました。

シェイ

娼婦でティリオンのお気に入り。
彼女についても、詳しくはネタバレになりそうなので……。


ティリオンが愛し、ティリオンを愛した女性。
しかし、ヴァリスが余計な気を回して勝手なことをしたせいで、彼女はティリオンに疎まれ始めたと感じてしまいました。
サンサとティリオンが結婚しただけでも、彼女にとっては堪え難いことだったでしょうし、タイミングも悪かったとしか。
それでもサンサを守りたいという気持ちはあったようですし、サンサとティリオンの間に肉体関係がないことも知っていたはずです。
サンサが若くて美しく、家柄も良い女性であったことで劣等感に苛まれたのかもしれません。
結局、ティリオンを裏切ってタイウィンと関係を持ち、最後は絶望しきったティリオンに殺されてしまいます。
実は元々タイウィンがティリオンの元に送ったのでは、なんていう話もあるようですがどうなんでしょうか。

ポドリック

ティリオンの従者。
温厚ですが忠義にはあつい人物で、ティリオンも信頼を置いている様子。


ブラック・ウォーターの戦いではティリオンの命を救っています。
しかし、剣士としてはほとんど役に立たないくらいの腕で、ティリオンの命で王都を逃れブライエニーの従者になってから、稽古をつけてもらうように。
娼婦達がお金を受け取らないくらいの技を持っているらしく、ティリオンやブロンが事細かに話を聞き出そうとするほど。
ティリオンがジョフリー暗殺の一件で疑われ、危険が及ぶからという理由で王都を出ましたが、またティリオンと会うことはあるのでしょうか。

クァイバーン

メイスターでしたが、あまりに危険な行為、実験を繰り返すのでその地位を剥奪された人物。
有能ではありますが、探究心が強すぎるのか無茶苦茶なことも平気でしてしまいます。
現代で言うならマッドサイエンティストに近いかと。


片手を失ったジェイミーを治療し、義手を作って調節までしました。
その後はサーセイに仕え、決闘裁判で瀕死の重傷を負ったマウンテンを改造します。
ヴァリスが王都に残していった小鳥たちを自分のものとし、サーセイの命で色々なことを探らせます。
サーセイが女王となってからは女王の手となりました。

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