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海外ドラマや洋画を見ていると、「アルファ、ブラヴォー、チャーリー」といった単語をよく聞きますよね。
チーム名につけられていることが多いですが、これってどういう基準でつけられているのか、そもそも何なのか、気になったことがある人もいるんじゃないでしょうか。
実はこれ、フォネティック・コードというものなんです。
じゃあそのフォネティック・コードって何なのか、ということからご紹介していきたいと思います。
フォネティック・コードとは
フォネティック・コードを英語で書くと、Phonetic Codeとなります。
いわゆる通話表のことなのです。
通話表と言われても、私たちにはあまり馴染みがありません。
主に使うのはどういう人かと言うと、日本なら自衛隊、航空、船舶関係の人でしょうか。
無線連絡を頻繁に行う人がよく使うものなのです。
無線連絡では聞き間違いが起こる可能性がありますよね?
通信状態が良くない場合、雑音のせいでよく聞こえないこともあります。
また、話している人の発音が良くなくて聞き取れないこともあります。
こういった場合の聞き間違いを防ぐため、通信文を正しく伝えることを目的に決められた規則がフォネティック・コードというわけです。
アルファベットで最もよく使われているのは、NATOが制定したNATO Phonetic Alphabetというもの。
他にもいくつかあるようですが、海外ドラマや洋画を見ていて出てくるのは、ほとんどがこれです。
フォネティック・コード→無線で聞き間違いが起こらないようにするための通話表のこと
フォネティック・コードにおけるアルファベット表
フォネティック・コードが何なのか分かったところで、アルファベットを1つずつ通話表に基づいて見てみましょう。
文字 | NATO Phonetic Alphabet | 読み | Western Union Phonetic Alphabet | 読み |
A | Alpha | アルファ | Adams | アダムス |
B | Bravo | ブラヴォー | Boston | ボストン |
C | Charlie | チャーリー | Chicago | シカゴ |
D | Delta | デルタ | Denver | デンバー |
E | Echo | エコー | Easy | イージー |
F | Foxtrot | フォックストロット | Frank | フランク |
G | Golf | ゴルフ | George | ジョージ |
H | Hotel | ホテル | Henry | ヘンリー |
I | India | インディア | Ida | アイダ |
J | Juliet | ジュリエット | John | ジョン |
K | Kilo | キロ | King | キング |
L | Lima | リマ | Lincoln | リンカーン |
M | Mike | マイク | Mary | メアリー |
N | November | ノベンバー | New York | ニューヨーク |
O | Oscar | オスカー | Ocean | オーシャン |
P | Papa | パパ | Peter | ピーター |
Q | Quebec | ケベック | Queen | クイーン |
R | Romeo | ロミオ | Roger | ロジャー |
S | Sierra | シエラ | Sugar | シュガー |
T | Tango | タンゴ | Thomas | トーマス |
U | Uniform | ユニフォーム | Union | ユニオン |
V | Victor | ビクター | Victor | ビクター |
W | Whiskey | ウイスキー | William | ウイリアム |
X | X-ray | エックスレイ | X-ray | エックスレイ |
Y | Yankee | ヤンキー | Young | ヤング |
Z | Zulu | ズールー | Zero | ゼロ |
と、こんな感じです。
NATOのものではない、Western Union Phonetic Alphabetの方はスパナチュで使われているようなので、載せてみました。
これで見ると、「アルファーチーム」は「Aチーム」、「ブラヴォーチーム」は「Bチーム」となります。
ようは、アルファベット順にチーム名をつけて分けていたわけです。
基本的に、こちらの通話表は英語のアルファベットのものなので、実は他の言語圏では別のものが使われています。
ドイツ語ならドイツ語の、日本語なら日本語のものがある、ということですね。
更に国ごとに違うものを使っていることもあります。
日本語の場合はアルファベットではなく、あいうえおですが。
アルファベットだけでなく、数字もありますが見たところそのままだったので、こちらでは掲載しません。
英語だと、数字で聞き間違えることがそんなにないからでしょうか。
日本語の場合は数字も聞き間違いが起きやすいので、知らないとすぐには分からないかもしれません。
日本の映画で時々ありますが、「ひとひとさんまる」とか言っているやつですね。
日本語では1と7が紛らわしいので、知っている同士ならこの方が間違いがなさそうではあります。
どうやって使うの?
では、このフォネティック・コードはどう使うのでしょうか。
通信文全部をこれで言い換えていたら、ものすごく長くなってしまいますので、さすがにそんなことはありません。
特に重要な部分でこのフォネティック・コードを使い、万が一の聞き間違いをなくすような使い方が主です。
たとえば、警察がナンバープレートを無線で伝える時など。
「M-Q12345」なんてナンバーがあったとします。
そういう時は、「マイク-ケベック12345」と言い換えるわけです。
海外ドラマ、洋画を見ている時、たまにこういう使い方がされているので、知らないと理解が遅れる時があります。
私も全部覚えてはいないのですが、こういうものがある、と知っているだけでも少し違います。
コードの中には人名や地名に由来するものもありますから、知らないと「どうして急に人の名前が?」となってしまいかねません。
暗記する必要はありませんが、こういうものがあって、それに従って言い換えているんだ、ということは覚えておくと、海外ドラマ、洋画をもっと理解しやすくなるでしょう。
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