月夜のひまつぶし

【ゲーム・オブ・スローンズ】登場人物解説−マーテル家−

この記事を読むのに必要な時間は約 13 分です。

ゲーム・オブ・スローンズのマーテル家について、紹介します。
きちんと登場するのはシーズン4くらいになってからです。
ネタバレは極力避けますが、存在自体がネタバレのような人もいます。
気になる方はご注意ください。
ネタバレ込みの説明は折りたたんでいますので、平気な方だけご覧ください。

マーテル家について

紋章 橙地に真紅の太陽、それを貫く黄金の槍
標語 折れぬ、まげぬ、まつろわぬ
領地 ドーン
本拠地 サンスピア
当主 ドーラン・マーテル
信仰 ???

ドーンは元々、小さな国が集まっていました。
マーテル家はその領主の1つでしかありませんでしたが、ある時モース・マーテルという当主が伝説的な戦士の女王ナイメリアと結婚し、2人でドーンを統一しました。
2つの家の結びつきを表すため、それまでは黄金の槍だけだったマーテル家の紋章に、ナイメリアの紋章に使われていた真紅の太陽を組み合わせて使い始めます。
それが1000年ほど前のことです。
性別に関係なく最初に生まれた子が家を継ぐ、王ではなく「プリンス」または「プリンセス」と呼ぶなど、マーテル家には独特の風習がありますが、これらは全てナイメリアの民族の風習でした。
ターガリエン家がウェスタロスを統治し始めてからも、マーテル家だけは屈服せず、また攻め込まれても負けずにいましたが、ターガリエン家との婚姻によってようやく彼らに従うようになりました。

物語が始まる15年前にロバートが起こした反乱の際、マーテル家はターガリエン家に味方していました。
これは、当主ドーラン・マーテルの妹、エリア・マーテルがターガリエン家に嫁いでいたからでしょう。
戦いの中で、エリアはラニスター家に仕えるマウンテンことグレガー・グレゲインによって犯され、2人の子供達ともども殺されてしまいます。
このことで、マーテル家とラニスター家の間には、今も禍根が残っています。

「折れぬ、まげぬ、まつろわぬ」というモットー通り、ドーン人はやられたままではいません。
エリア・マーテルの一件は、そんなドーン人達にとっては今でも忘れられない事件のままなのです。
また、ウェスタロスの名家の中でも珍しいくらい、ドーンは他の勢力から侵略されて統治下に入ったという歴史がありません。


ラニスター家とマーテル家の間には、エリア・マーテルの一件のせいで大きな溝ができたままです。
だからこそ、ティリオンはミアセラをマーテル家に嫁がせたのでしょう。
まあ、ティリオンがミアセラを嫁がせる候補にはいくつかあり、サーセイに告げ口されたのがマーテル家だったから決定した、という事情はありますが。
候補に挙がっていた相手のどこになっても、ティリオンとしては困らなかったのです。
ラニスター家と婚姻することで味方につけたい相手を選んでいたはずですから。

しかし、ティリオンの決闘裁判で彼の代理としてマウンテンと戦ったオベリンが、マウンテンに惨殺されたことでマーテル家との溝はさらに深まりました。
それにしてもマウンテンはしぶといですね……。

ドーラン・マーテル

当主であり、ドーン人にしては感情を表に出さず、慎重に動くタイプの人。
外からはその性質ゆえに恐れられていましたが、内からは意気地なし、弱いと見られています。
重い痛風のため、車椅子で生活しています。
また、信用できる相手としか会わず、平民にも姿を見せないようにしています。

原作によると妻とは死別したわけではなく、ドーンの生活に馴染めなかった妻が、子供を産んだ後に帰国してしまったようです。


原作では、トリスタン以外に子供が2人いて、ターガリエン家と繋がりを持とうとしたり、色々と裏で動いていたようです。
ドラマでは、トリスタン以外の子供はいないことになっているようですね。
ドラマだと、ひたすら平和を望む温厚な人、という雰囲気が強かったですが、原作だとタイウィンを破滅させようと目論んでいたらしく、妹の敵討ちを果たすべく水面下で色々と進めていたみたいです。
しかもドラマでは、オベリンの愛人であるエラリア・サンドに殺されてしまいました。

エリア・マーテル(故人)

ドーランの妹。
ロバートの反乱がなければ、今頃王妃になっていたかもしれない人です。
狂王エイゴン・ターガリエンの長男、レイガー・ターガリエンと結婚し、2人の子供を産みました。
ヴィセーリス、デナーリスから見ると兄嫁にあたります。
この人と2人の子供達がマウンテンに殺されたことがきっかけで、マーテル家とラニスター家の仲が険悪になっています。

オベリン・マーテル


ドーラン、エリアの弟。
レッド・ヴァイパー(赤い毒蛇)」と呼ばれる戦士です。
これは、毒について詳しい知識を持っていることから来ているようです。
各地を放浪し、諸国の知識も豊富です。
女性、男性どちらも恋愛対象な様子。
姉、エリアの復讐を誓っており、ラニスター家全般に強い敵意を持っています。

愛人のエラリア・サンドは、マーテル家に忠誠を誓うウラー家の落とし子。
8人の子供がいますが、いずれも落とし子です。
彼らは、オベリンの別名であるレッド・ヴァイパーにちなみ、ひとまとめにして「サンドスネーク(砂蛇)」と呼ばれています。


いかにも砂漠の民、という雰囲気のイケメンさん。
ティリオンの代理でマウンテンと戦い、彼を倒して姉の敵討ちを成功させたかに見えましたが、しぶとく生きていたマウンテンに頭を潰されてしまいました。
まさに惨殺です。
しかし、レッド・ヴァイパーという通り名は伊達ではなく、武器に塗られていた毒のせいでマウンテンは再起不能に。
謎の改造手術を受けて復活はしましたが、人格は残っていない様子でした。
ある意味では敵討ちできたのかなとも思いますが、難しいところですね……。
華のあるキャラでしたので、もっと活躍して欲しかったです。

トリスタン・マーテル


ドーランの息子。
マーテル家の後継者です。
あまり登場シーンは多くありません。

ミアセラの婚約者。
最初は政略結婚の意味合いが強い関係でしたが、次第にお互い惹かれ合い、愛し合うように。
しかし、きちんと結婚して夫婦になる前に2人とも殺されてしまいました。
つくづく可哀想なカップルです。

エラリア・サンド


マーテル家に忠誠を誓うウラー家の落とし子。
オベリンの愛人で、彼の落とし子8人のうち6人の母親。
「サンド」という姓は、ドーンの落とし子につけられる姓です。
北部だと「スノウ」でしたね。

オベリンと共にあちこちに行っているようです。
オベリン同様、男女共にいける人の様子。


最初はただの愛人だと思っていましたが、オベリンが殺されるとドーランに復讐しないなんて腰抜けだと言わんばかりに詰め寄ります。
ドーランが動かないと見るや、勝手に色々やり始めました。
しまいにはドーランを殺し、ミアセラに毒を盛り、自分の娘達に命じてトリスタンも殺させます。
オベリンの復讐をしたかったはずですが、彼の兄や甥まで殺すのはどうなんでしょうか……。

オバラ・サンド


オベリンの落とし子、サンドスネークの1人で1番年上。
エラリアの子ではありません。
オベリンから槍の手ほどきを受けていたようです。
サンドスネークで唯一、母親が貴族ではありません。

正直、サンドスネークは登場シーンが少ない割に紹介も何もないまま進むので、見分けがつきにくいです。
トリスタンを後ろから槍で突き刺して殺したのはこの人です。

ナイメリア・サンド


オベリンの落とし子、サンドスネークの1人。
2番目の娘です。
エラリアの娘ではなく、当方の貴族との間にできた子。
母親から鞭で戦う方法を教わっています。
慎重な性格で、オベリンよりドーラン似。

ミアセラを誘拐しようとしたサンドスネーク二人組の片割れ。
得物が鞭なので、比較的見分けやすいです。
ブロンがドーンで牢に入れられた時、向かいの牢でタイエニーとゲームをしていました。

タイエニー・サンド


オベリンの落とし子、サンドスネークの1人。
エラリアとオベリンの最初の子です。
二刀流の剣士で、ショートカットなので見分けやすいと思います。
オベリンから毒の扱いについて学んでいます。

ブロンがドーンで牢に入れられた時、ちょっといい感じで会話していた相手がこの人です。
毒を盛ってブロンを殺しかけました。
ミアセラ毒殺にも深く関わっています。

その他のマーテル家関係者

アリオ・ホター


ドーランの護衛。
体が大きく、屈強な戦士で大きな斧を持っています。

エラリア達がドーランを殺そうとした時、思ったよりあっさりやられてビックリしました。
ドーランが直前にフラグを立てるようなことを言ってましたが、まさかここまであっさり……。
もっと頑張って戦って欲しかったです。
見せ場がいまいちなかった人という印象に。
勿体ないですね……。

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