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スーパーナチュラルってどんなドラマ?
スーパーナチュラルは簡単に言うと、主人公であるディーンとサムのウィンチェスター兄弟がアメリカ国内各地を旅しながら、悪霊や悪魔、ヴァンパイアなどの怪物を退治するドラマです。
サムが生後半年の頃、母であるメアリーが殺されたことで父、ジョンと共に子供の頃からずっと各地を転々とし、怪物退治を続けています。
サムは普通の生活を望んで父や兄の元を離れ、大学に通っていましたが、ジョンが行方不明になったことで兄のディーンが手を貸してほしいとサムを訪ね……。
こうして物語が始まりますが、次第に物語はメアリーを殺した者に復讐するだけにとどまらず、人類存亡をかけての戦いにまで規模が大きくなっていくのです。
敵として様々な怪物が登場しますが、やはり多いのは悪霊と悪魔ではないでしょうか。
登場回数の少ない怪物でも、たくさんのバリエーションがあり、倒し方も様々です。
時には退治方法が分からず、手探りで戦うこともあります。
各地を転々としていますが、あまり大都市には行ってないようにも思います。
考えてみれば、大都市よりも少し外れた地域の方が、こういった怪物がいそうではあります。
スーパーナチュラルのみどころ
毎回、退治すべき相手が最初から判明しているというわけではないので、まずはそれを探っていくところから始まることも多いです。
アクションシーンもありますが、それよりは推理要素とホラー要素の方が強いのではないかと思います。
何が敵なのかを探っていく過程は面白く、今回はどんな敵なのだろうとワクワクします。
さらに、悪霊が相手の場合は一体誰が悪霊となっているのかを突き止めなければならず、その地域で過去に起こった事件を調べたり、都市伝説のような噂を調べたりもします。
謎解き要素があるので、兄弟と一緒に色々と推理するという楽しみ方もできるわけです。
また、ディーンとサムの兄弟愛も見どころの1つです。
特にディーンは、子供の頃から父であるジョンにサムを守れと言われ続けているのもあり、サムを守るのが使命とでも思っているかのようです。
物語の始まりとなった事件の際にも、ディーンはサムを守っています。
サムは普段、そこまでディーンを大事に思っているように見えないんですが、いざとなると必死で助けようとします。
喧嘩も多いですし、ディーンがサムに子供っぽいイタズラを仕掛けることもあり、本当にいそうな兄弟にも見えます。
2人の関係性にプラスして、他の登場人物とのかけあいも魅力です。
スパナチュの主な登場人物達は、魅力的でどんな人も1人は好きなキャラがいるのではないかと思います。
彼らと共闘したり反目したりしながら、物語が進んでいくのです。
怪物に狙われている人を助けるため、自らの身の危険をかえりみずに戦う2人は、実に英雄的でもあります。
その割に、怪物がいると話しても信じる人は当然少なく、時には犯罪者として追われてしまうことも。
見返りなどないのが当たり前で、生活費を稼ぐにも定職に就けるような暮らしでもありませんから、各地のバーで賭けをしたり犯罪まがいのことまでする羽目になっていますが、それでもやめません。
怪物を憎んでいるというよりも、自分達にしか救えない人がいるから救う、という意識の方が強いのではないかとも思います。
そんな2人の姿勢は、時に警察などの公的機関に身を置く人にも何かを感じさせるようです。
時々あるコメディ要素の強いエピソードも見どころです。
メタ要素が多かったり、ひたすら馬鹿っぽかったり、内容は様々ですがどれも面白いのです。
また、ところどころで色々な作品のオマージュも入っていて、それを探すのも楽しみの1つです。
スーパーナチュラルという物語のテーマ
スパナチュはシーズン2か3あたりから、シーズンのラストのエピソードでは冒頭でKansasの「Carry On Wayward Son」が流れます。
この歌の歌詞は、色々な意味に取れるために和訳するのが難しいとよく言われているようですが、シーズン10の中でスパナチュらしい和訳が出てきます。
200回記念とも言えるそのエピソードでチャックが再登場したわけですが、ミュージカルとしてスパナチュを上演しようとした女子高生がこの曲を採用していたので、和訳がついたんだと思います。
その歌詞を見ると、親から息子へのメッセージのような内容になっています。
ジョンとメアリーは、初期に退場してしまっていますから、今ではほとんど登場もしないんですが、やはり作品のテーマは「家族」なのかなと思います。
これは、ことあるごとにディーンが言うのもありますし、血の繋がりだけが家族ではないという描写も多く、実際にディーン達がそう言っているのもあります。
家族、特に兄弟のためには簡単に自分の命をかけたり捨てたりしてしまうディーンとサムですが、こういったテーマがあるからなのではとも。
ディーンとサム以外にも、親子は何組も登場します。
ジョンとその父、エレンとジョー、ボビーとその家族、ケヴィンとその母親、クラウリーとその家族、メアリーとその家族。
主だったところだけでも、これだけの家族が登場しているわけです。
色々な家族の有り様があり、家族愛だけでなく家族同士の確執や憎悪なんかも描かれています。
特にクラウリーの家族は、そういった面が強いのではないでしょうか。
クラウリーの母は魔女であり、クラウリーのことを全く愛していないですし、唯一愛した存在は本当に他人でした。
一方、クラウリーも息子のことを全く愛していませんし、息子もクラウリーを憎んでいてディーン達に色々と教えてしまいます。
家族でなければ、愛してくれないからといってそこまで憎むこともないのではと思うので、やはりこの家族は家族ならではの憎しみを描くために存在している家族なのかなと勝手に思っています。
ボビーの家族も若干その傾向がある気はしますが、恒常的に登場した訳ではないですし、ボビーという人間を深く理解するため、そしてボビーが瀕死状態から回復するための試練としての面の方が強い気がします。
ここまで考えてみると、兄弟はウィンチェスター兄弟以外だとそんなにいないことに気付きます。
関係性からすると、親子が多いんですね。
大きなテーマとしては家族で、親子の関係性がその下にあるテーマとなっているのかもしれません。
だからこその、「Carry On Wayward Son」なのでしょうか。
スパナチュは怪物たちと戦ってこれを倒していくドラマではありますが、こういったテーマが根底にあるからこそ、これだけ人気で長く続いているのかもしれません。
ただ怪物たちと戦うだけのドラマでは、ここまで続かないのではと思うのです。
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